セミナーレポート

第11回 2010年8月講座

「目指せ!ビルマニア養成講座」

「戦後ビル」は見どころがいっぱい。

戦後復興期から高度成長期にかけての「戦後建築」をこよなく愛するグループ、BMC(ビルマニアカフェ)を講師に迎えたナカノシマ大学8月講座。1958年(昭和33)築の丹平ビルを会場に、戦後ビルの観賞法、体感のし方、愛で方、遊び方がみっちり伝授された。

「近代建築の保存・再利用が進んでいるのに比べ、戦後建築への関心はまだまだ低い」と、BMCのリーダーで建築家の高岡伸一さん。「建設ラッシュの中で安く早く建てられた無機質なハコ」の印象が強いが、実は見所は多いという。

たとえば、細長く連なる「水平連続窓」。ビルの角で控えめに主張する「袖壁」。さまざまな色や形の「ガラスブロック」。どこかぎこちない「サインやロゴ」…。どれも微妙な差異ではある。けれど、「京都の町家を見て『似たり寄ったりで面白くない』とは誰も言わない。戦後ビルはいわば戦後版の町家なんです」。

BMCメンバーが、ビルの見方を伝授。

続いてメンバーたちが独自の観賞法と“萌え”ポイントを解説。「大通りに建つ大型ビルの威容」「階段室のたたずまい」「タイルの装飾」「Rを描くデザイン」。テーマごとに「名ビル」の写真を掲げつつ熱く語る。そして、こうした戦後ビルの魅力を体現しているのが、会場の丹平ビルだと高岡さん。街の風景に溶け込んだ知られざる価値を再発見する講座となった。

「戦後建築の魅力を見直し、どんどん使っていこう」と高岡さん(左)。会場ではBMCが発行する冊子『月刊ビル』も販売され、好評を博した。

講師
BMC
BMC
1950〜70年代のビルをこよなく愛する5人のユニット。一級建築士、街の不動産屋、雑貨屋店主など多彩な顔ぶれが揃う。事務所のある天満の鉄道広告社 ビルでは、ビルと同じく渋めの雑貨を並べる「売店キオスク」や、不定期で「バー階段室」を開催するなど、自分たちでもビル遊びを実践している。また、7月 30日(金)・31日(土)には千日前の味園ビルで大ビアガーデンを開催するなどナイスな企画を連発中。http://bldg-mania.blogspot.com

今月の月刊島民

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